この回の話では主にみなさんが一番聞きたいと思われる株式においての株価チャートの分析方法をご紹介いたします。

 

株価チャートは「意味」と「トレンド」を考えることが大事

株価チャートを見るときには「トレンド」と「トレンドの変化」を見ることが大事だが、その背景でどんなことが起きているかという「意味」を考えてみることも大事なります。

 

どんな事象も株価チャートで見抜ける

株価チャートを見るうえで最も重要なことは「意味」と「トレンド」です。トレンドの大切さについてはプロローグで述べましたが、トレンドに逆らう逆張り投資の難易度は高く、トレンドに従う順張り投資のほうが比較的容易です。株価のトレンドを確認したら、その背景もしくは意味を考えることが大切です。上昇トレンドが続いているならその背景があるはずですし、下降トレンドが続いているならその背景があるはずです。どんなに株価が下がって買いやすくなったといっても、その背景に深刻な経営上の問題があるならば「買い」は見送るべきでしょう。逆に、株価がある程度上昇してしまっていても、その背景に「業績が好調で、その割に株価が割安だ」という状況があるならば、ある程度高い株価でも買ったほうがいいのかもしれません。株価というのは常に政界情勢、災害、はたまた要人発言など何らかの情報を反映しながら動いているものであり、また表ざたにならないような出来事の兆しになっていることが多々あります。ですから、それまでのトレンドやリズムを崩すような違和感を覚える動きがあったら、それには何か大きな意味が隠されているかもしれません。実際に調べて、考えてみる必要があります。そうすれば、マイナス要因に至る下降トレンド発生やプラス要因にかなり早い段階で気づき、対処できた可能性があります。

 

株価チャートによる最も基本的で重要な投資戦略

「もみ合いからの上放れ」

株価チャートを使った最も基本的で、最も有効な戦略を2つ紹介します。まずは、上昇トレンド開始のサインであり、買いサインとしても重要なパターンはこちらになります。

 

嵐の前の静けさが打ち破られるような形

「もみ合い」というのは、株価が横ばい状態の動きです。そのもみ合いの動きから株価が上に飛び出してくる動きを「上放れ(うわっぱなれ.うわばなれ)」といいます。そして、もみ合いから上放れすると、その方向に上昇トレンドが発生した可能性が高いと考えられます。したがって、注目している株がもみ合いの動きに入ったら、今まで以上によく値動きを観察して、上放れの動きになったらすかさず買う、というのがチャートを使った投資の定石となります。もみ合いは、広い値幅のものと狭い値幅のものがありますが、狭い値幅のもみ合いほど、そこからの上放れが上昇サインとして信頼感が高まる、ということが経験上いえます。ですから、「もみ合いからの上放れ」を買いパターンとして利用するときには、できるだけ狭いレンジのもみ合いを探すことがコッとなます。

図解:もみ合いから上放たれ

 

ビジネスがとても好調で、業績もよく、PERから見ても割安感が強くて、「まだまだ上昇していく可能性が高い」とファンダメンタルズ面にとても自信を持てる株ならば、それが狭いレンジのもみ合いになった時には、その時点で上放れを予測して買ってしまうというのも一つの考え方です。

 

三角もち合いからの上放れ」も重要な買いパターン

また、「もみ合いからの上放れ」のバリエーションとして、「三角もち合いからの上放れ」というパターンも重要な「買いサイン」です。三角もち合いというのは、振幅の幅がだんだん小さくなっていき、三角形を形成する動きです。値動きが小さくなったところから三角形の上に飛び出す形になると、重要な「買いサイン」となります。これは上昇トレンドの途中に出てくることが多いパターンです。一度大きく上昇して、その後いったん調整する局面で三角もち合いの形になることが多いのです。こうした場合には、ファンダメンタルズの良さを確認しながら、三角もち合いの動きが煮詰まる(三角形の頂点に近づき値動きが小さくなること)か、煮詰まってから上放れの形になったところが買いポイントになります。ファンダメンタルズ面に自信があるなら煮詰まった近辺で、チャートを重視するなら上放れの動きになってから買うというのが定石になります。煮詰まったとことで少し買い、上放れしたところで買い増しするという戦略も考えられます。

図解 三角もち合いから上放たれ

いかがでしたでしょうか。投資の中でも最もポピュラーな株式投資を学ぶことで、自身の金融リテラシーを大いに高めつつ、資産形成に繋げることができます。資産運用に興味のある方は少額からでもいいので、一歩ずつ無理のない範囲でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。