物件を貸したり売ったりして利益を得る

ワンルームマンション投資の入門記事です。そもそも不動産投資がわからない、失敗しない物件の選び方などをまとめました。ぜひ一読ください。

持っているアパートなどを貸して家賃を受け取る-不動産収入は、働かなくても収入が得られる夢のような所得といえます。以前は、もともと広い土地を持っている地主などに限られていましたが、ワンルームマンションが登場すると、ビジネスパーソンにもチャンスがもたらされました。土地を持つ地主でなくとも賃貸用不動産を所有して、家賃収入を得られるようになったのです。ワンルームマンションは価格が手ごろであることが多く、ビジネスパーソンの収入でも自宅以外に持つ不動産として購入することができます。しかも、一棟アパートなどにはない大きなメリットがあります。それは、不動産を持つ場所を限定されないことです。地主が一棟アパートなどを建築する場合、保有する土地が限られ、場所によっては借り手が見つからない可能性もあります。その点ワンルームマンションは、基本的には賃貸需要がある場所に建築されているうえ、異なるエリアで複数の物件を所有することで、リスク分散を図ることができます。より稼げる不動産を見極めて収入が期待できるようになったのです。不動産投資は、土地を所有していない人でも物件を購入でき、これを賃貸に出すことによって収入が得られる手段なのです。ただし、不動産を持てば誰でも簡単に収入が得られるわけではありません。投資であるからには、知識が必要です。たとえば購入する物件の価格は適正か、想定している家賃に無理はないか、税金はどうなっているのかといった判断が必要になってきます。

近年はキャピタルゲインよりインカムゲイン重視

ここで不動産投資によって得られる利益について整理をしておきましょう。不動産投資というと、家賃収入(インカムゲイン)を思い浮かべる人が多いでしょうが、利益はそれだけではありません。家賃収入を給料とすれば、退職金もあります。不動産投資の退職金は、売却益です。これは不動産を購入したのちに不動産の価格が上昇し、売却したときに得られる利益、キャピタルゲインともいいます。1980年代後半のバブル期には、不動産価格もどんどん上がっていき、買ってしばらく待っているだけでキャピタルゲインが得られました。最近は、簡単にキャピタルゲインを得ることができるというわけではありませんが、まったく期待できないというわけでもありません。とくに首都密では中古マンションの価格が2012年以降、上昇に転じています。ある読査では、中古マンション (築0年)の坪単価が2012年から2018年までに1.3倍にもなっています。ちなみに坪単価というのは、マンションの1坪あたりの価格です。1坪は3.3mに相当しますから、5㎡のワンルームマンションは5+3.3で約7.5坪となります。このワンルームマンションの価格が2600万円であれば、2600+7.5で坪単価は346万円です。マンションは物件によって専有面積が異なるため、単純に価格の比較ができません。そこで坪単価を利用して価格を見極めるのが一般的です。ただし、ワンルームやコンパクトマンションは狭いところにキッチンや風呂などがすべて詰まっているため、ファミリーマンションよりも坪単価が高くなります。また、富裕層向けの物件も坪単価が高くなる傾向があるので、物件の種類ごとに比較するようにしましょう。不動産価格は景気に連動するという特徴があります。日本はバプル崩壊後、デフレが続きました。デフレは物価が徐々に下がっていく状態ですが、デフレになると不動産価格も下がります。その理由は不動産が現物資産だからです。つまり “モノ。 の一種ですから物価の影響を受けるのです。今はどうでしょうか。インフレとはいえませんがデフレは脱しつつある、あるいは物価が少し上昇し始めている状態といえるでしょう。すぐにインフレになることはないとしても、この先、物価が徐々に上がっていき、長い目で見ればインフレのタイミングもあるはずです。インフレになれば不動産価格も上昇するので、キャピタルゲインを得られるタイミングが訪れる可能性もあります。とはいえ、不動産投資で最初からキャピタルゲインを狙うのは本筋とはいえません。キャピタルゲインを狙うことは、株式投資やFXなどの不安定な投資と変わらないからです。なんといっても不動産投資の醍醐味は毎月決まった額の家賃収入があることです。家賃収入は金融危機などにも左右されません。2008年のリーマン·ショックや2015年のチャイナ·ショックの際には株式相場は大きく値下がりしました。そんなときも家賃相場はほとんど変化しませんでした。このようなことが、不動産投資は安定収入を見込めるといわれるゆえんです。

インカムゲインこそ、不動産投資における最大の利益なのです。