今回は経営者のための不動産投資の入りを皆様にご紹介していこうと思います。さしあたって、不動産投資がいかに経営者にとって有益かその詳細を説明し、どのように不動産投資を始めるべきなのかを解説します。
また今回の記事のタイトルと導入にある通り本記事は経営者を想定し作成していますが経営者でない方々にも是非一読していただきたいものになっていますので一つの知見として知っておいて損はないと思います。
なぜ経営者は不動産投資をしたほうがよいのか
私の投資法を簡単に説明すると、都心近郊(東京、神奈川、埼玉、千葉)で、駅から徒歩圏内の新築物件、または中古物件の一棟買いです。世の中にあまたある不動産投資法のなかで、私がこうした方法を選んでいる理由は、キャッシュがきちんと残ること、リスクが比較的小さく、ほどほどの利回りであることです。
そして大事なポイントは、なるべく低い金利で、ある程度大きな額の資金調達が可能であること。そう、皆さんももうお気づきのとおり、中小企業の経営で大事なことと同じですね。
では、なぜ都心部近郊の物件がよいのでしょうか。一般的に都心中心部に近ければ近いほど、空室リスクと利回りは低い傾向があります家賃相場が上がるので、収入は高くなりますが、その割合以上に土地代が高くなるので貸相場、不動産価格が割高になるからです。こうした物件は、潤沢な資産を抱える人と相性がいいといえます。そのような人にとっては、節税対策にもなりますし、キャッシュが必要な訳ではないので、純枠に場所や資産価値のみで選ぶことができます。潤沢な資産を抱える人というのは、数億円の優良物件が出たときに、キャッシュですぐに買えるような人を指します。ちなみに、こうした都心部に物件を狙っているのは、都心部に住む人だけではありません。地方在住で、都心部の物件を好んで購入している人もいますし、もちろん海外の投資家もいます。
一方、都心から離れると、少しずつ表面利回りは高くなっていく傾向にあります極端な例でいえば、地方都市だと利回りが20%を超えるものも出てきます。物件価格が安いですので、きちんと客付けさえできれば、手残りが多くなりやすいのです。
しかし、そうした物件は、後で損をするリスクが高いものです。家賃相場の値下がり幅が大きいだけでなく、空室リスクも高くなるからです。また、物件価格が安いということは、お金のない投資家が手を出しやすいということもキャッシュフローがとれて値下がりしづらい都心の物件を狙う理由といえます。そうしたお金のない投資家のなかには、ノンバンク系の金利の高いところで資金調達をする人もいます。優良物件を手に入れるには、スピードが大事だということはすでにお伝えしましたが、そうしたノンバンク系は審査が早いため、金利を抑えて資金調達をしようと考える人は、なかなかスピードで太刀打ちできないものです。築年数の経った古い物件を購入して「お金のかかる修繕も、毎月固定でかかる管理も全部自分でやって節約する」 という投資家もいます。本業を抱えている中小企業の皆さんが、彼らと同じ土俵にあがるのはあまり賢明とは言えません。
端的にいってしまえば、バランスなのです。ある程度の資金を持っている皆さんのことを考えたら、トータルのバランスがよい都心近郊が最も相性がいいのです。都心近郊であれば、建物が古くなっても、土地値は大幅には下がりません。土地値まで借入が減る所までいけば、まず安心で、その後は借入が減れば総資産が積み上がるというわけです。
キーポイント①
・不動産投資は利回りと必要経費のバランスが大切
・トレードオフな関係であるが故に片方を求めすぎると損をする
・ある程度資金繰りがついた経営者は都心近郊が相性抜群
区分マンション投資よりも一棟買い
都心近郊の物件を狙うとしても、一棟のマンション(アパート)を丸ごと購入する方法と、マンションの一室を購入する区分マンション投資があります。私がお勧めしているのは、一棟丸ごと購入するほうです。
その理由について説明します。まず購入金額について。私が想定しているのは、1億~2億円の投資で、1000万~3000万円を頭金にして、残りのお金を低金利で資金調達するというものです。その意味では、区分マンションで1億円を超える物件を買うのも視野に入ってきます。
しかしながら、1室だけ区分マンションを買うというのは、空室リスクがかなり高いといえます。当然ですが、稼働率は0か100になるからです。一棟だと、たとえ10室のうち2室が空室になっても、稼働率は80%をキープできます。管理費も高いパーセンテージでかかります。区分マンションの修繕積立金や管理費は家賃に対する管理費の割合が高く、マンション管理組合などによって規定されているため手に負えなくなるでしょう。共用部分のルール、設備、外観の補修なども自分では決めることができません。区分マンションでは、修繕積立金と管理費で20%近くとられることもあります。もうひとつのポイントは、土地の扱いです。一棟ものの物件の場合、当たり前ですが、土地も所有することができます。この土地を担保にして、資金調達ができます。加えて、建物が老朽化したり、賃貸経営がうまくいかなかった場合などには、建物を取り壊して、建て替えをしたり、土地を売るということもできます。経営の自由度が大きく、何かあってもリカバリーがしやすくなります。つまり、区分マンションよりも土地付きの一棟買いのほうが、本業に好影響を与えるといえるのです。金融機関からの信用が、経営者である皆さん自身に対しても、本業のほうに対しても高まるからです。実際、私もかつて本業では信用保証協会付きで銀行からの融資を受けていました。不動産という資産があることで、今ではプロパーで借入を行うことができるようになりました。
キーポイント②
・不動産投資なら一室よりも一棟に投資する
・一棟の不動産経営が本業の信頼や担保につながるため好影響を受けやすい
以上が経営者のための不動産投資入門についてご紹介させていただいました。次回もシリーズとして第二弾を掲載する予定ですので興味を持っていただけた方はそちらも一読ください。