今回は前回に引き続いて不動産投資が初めてという経営者に推奨する私ならではのノウハウをご説明致します。特に経営者にお勧めするものであって経営者ではなくとも本ノウハウは普遍的なものであるためどなたでも知っておいて損はない内容になっているはずです、これを機会に理解し不動産投資の定石を学びましょう。

地方の物件は、なぜお勧めしないのか

田舎の物件を推奨する不動産投資法もあります。これまでにも見たとおり、田舎の物件は利回りが高い傾向がありますので、それ相応のメリットはあるといえます。

しかし、これから人口減少社会に入るにあたって、田舎はかなり経済的に厳しくなることが予想されています。つまり空室リスクも家賃下落リスクも、都心近郊に比べて圧倒的に高いということです。そもそも田舎の物件は何がメリットなのでしょうか。不動産販売会社からよく聞く営業文句として、「積算が取れるので、お勧めですよ」というもの。積算とは、土地と建物の価格を足したものです(土地価格は路線価×土地面積で、建物価格は再調達価格×建物面積×(法定耐用年数―築年数) ÷法定耐用年数)。

つまり、田舎の物件で、土地が広い方が積算が高くなって、銀行からの融資が引き出しやすいため、「お勧めですよ」と言っているのです。ただ、実際に融資がおりて購入してみたら、どんどん価値が下落していくことに気がつくはずです。価値が下落しにくい土地自体には都心ほどの価値はないので、建物が古くなればなるほど、全体の価値が急激に下がっていくからです。しかも、最近では地方の積算の高い物件の方を採択すると融資がおりやすいというメリットも減ってきているようです。というのも、銀行は積算よりも、実体を見る収益還元法を重視するようになってきたからです。往々にして「残債額が土地値になったら安心」ということがあります。最終的に更地にして売ることを考えて、土地値になるのがいつかを考えておくとよいでしょう。

そうなると、都心や都心近郊は土地値が高いので、比較的早くそこにたどり着いて、安心できます。でも、田舎は土地が安いですから、いつまでも土地値にならないということがおこります。結局、いつまでも安心できません。不動産投資においてインカムゲインも大事ですが、キャピタルゲインすなわち売却益も重要です。なので、地方の物件、田舎の物件よりも都心近郊をお勧めしているのです。

<ポイントその1>

・地方の物件は銀行からの融資がおりやすく、利回りがいいメリットがある

・銀行と実際不動産投資で扱われる地価及び物件価の算定方法が異なる

・地方の物件は空室や地価が下がりやすいなど不確定要素が多い

・不動産の入門として先行きが不透明な地方物件投資は避けるのが無難

RC造 (鉄骨コンクリート造).S造 (鉄骨造) か、木造か <その1>

地方か都心かということのほかにも、RC造(鉄骨コンクリート造)·S造(鉄骨造)か、木造かという判断軸もよく耳にします。RC造とは鉄筋コンクリート造の略称で、3~7階建て程度のマンションによく使われる構造です。S造とは鉄骨造の略称で、3~5階程度のマンションによく使われる構造です。木造は戸建てやアパートなどに用いられる構造です。

一般的なメリット·デメリットでいうと、RC造·S造は建築コストが高い半面、防音、耐火、耐震に優れ、一方、木造は防音、耐火、耐震に優れていないものの、修繕コストや、更地に戻すときの解体費が安いというメリットがあります。そうした建物としての特徴を踏まえた法定耐用年数が法律で定められており、先ほどもキャッシュフローがとれて値下がりしづらい都心の物件を狙う理由でも触れましたが、RC造は47年、S造は34年、木造は22年とされています。

では、このRC造·S造と木造とでは、どちらがよいのでしょうか。比べる観点は、「家賃相場」「返済期間」「取得後の経費」「売却のしやすさ」です。家賃相場としては、木造のほうが安く、RC造·S造のほうが高い傾向にあります。建築コストがRC造·S造のほうが高いことに加え、需要 (人気)もあるからです。

しかし、5000万円の木造の建物と1億円のRC造·S造の建物の同サイズの部屋を比べたときに、家賃を2倍にできるかといえば、それは難しいでしょう。大きく見積もっても2割増し程度で、一般的には1割増し程度の差にとどまります。借入金の返済期間は、RC造·S造のほうが長く、木造のほうが短く設定されます。というのも、金融機関は融資期間を設定する際に、法定耐用年数から導き出すからです。

私がお勧めしている投資法は、投資の初期段階では毎月の返済金額をなるべく抑え、手残りを多く取ることで、2棟目、3棟目と物件を増やしていき、全体のリスクを下げるというものです。ですから、できれば最初は25~30年という長い返済期間を設定することで、月々の返済金額を少なくしたいのですが、木造の場合は、難しくなります。もちろん銀行は建物だけで評価するわけではないので、都心近郊で駅近の物件であれば、残存耐用年数に近い返済期間を設定してもらえますが、土地値がほとんどないようなところでは、よりシビアな設定になることもあります。

<ポイントその2>

・木造と比較するとRC造やS造は返済期間がとても短くフレキシブルに返済スパンや返済額を調整するのが難しい

・木造は価格が安価で且つ終着点の更地に戻す際に低コスト

・RC造とS造は価格帯が木造と比較すると2倍近く高く、耐久性に優れ、需要がある

・不動産入門としては柔軟にことを運べる

RC造やS造を推奨本記事は以上になります。今後も経営者が学ぶ不動産投資としてシリーズは続ける予定ですので興味がある方は記事の続編を是非一読ください。