Fintechに関する知っておきたいネットワーク環境とは

Fintechに関する知っておきたいネットワーク環境とは

 

今回はfintechを勉強することにおいて知っておいて欲しいネットワークの変化についてご紹介いたします。

ネットワークの変化

サービス提供に大きな変化をもたらす環境変化

|システム導入初期の金融機関ネットワークの構成

ネットワークの変化を説明します。ネットワーク構築のポイントとして、構内(LAN)か広域(WAN)か、回線交換かパケット交換か、常時接続か逐次接続か、専用線か公衆回線か、通信媒体、有線か無線か、利用するプロトコル、利用するアプリケーション、求められるセキュリティレベル、通信の信頼性(利用できるかどうか、正しく伝わるか)、コスト、技術の進化状況、標準化状況、規制状況、などの項目が挙げられます。金融業界では、取引データや閲覧情報はリアルタイムで、処理結果はまとめて通信するのが一般的でした。1980年代までは提供される技術や回線コスト、セキュリティを鑑み、社内ネットワークはベンダー独自の通信方法で接続しました。この際、支店を含む広域ネットワークでは通信会社(キャリア)が提供する高価な専用線が利用されました。一方、外部への接続ではキャリアのX.25、ISDNやフレームリレーなどによるパケット網サービスを利用し、仮想的に自社専用の通信網を構築する例も多く見られました。これらは常時利用でき、かつ通信量に応じた課金方式であり、全銀システム(2-1参照)などがこのような通信方法を採用しています。また、1日当たり数回など接続頻度が低いサービスを中心に、利用ごとに回線交換サービスに接続し(ダイヤルアップ)、データを送信する例もありました。これは、銀行と一般企業との通信、クレジットカードの通信が一例です。

図解:金融機関の1970年代から80年代までのネットワーク構成例

|イーサネットやTCP/IPの台頭とインターネットの広がり

1990年代半ばから、企業内外で利用されるネットワーク技術やサービスが大きく変化しました。まずWindows 95の普及に合わせ、イーサネットの利用や、ICP/IP とそれを利用したインターネットの利用が企業個人ともに急速に広がりました。また、広域ネットワークもADSLの普及と光ファイバーの敷設地域の急激な拡大により、高速·低遅延·広帯域化しました。このときに、既存キャリア以外にも多数のベンチャー企業がキャリアとして参入し、独自に設置した回線設備と既存の回線インフラを組み合わせることで、安価で多様な通信サービスの提供が進みました。これらのサービス拡大により、パケット交換、ひいては常時接続の普及につながり、ネットワークの利用方法が大きく変化しました。これらのキャリアは2000年代以降、IP-VPNや広域イーサネットといった通信サービスを提供しました。加えてインターネットVPNにより、専用線よりも安価に仮想的な私設ネットワークの構築が可能になりました。これにより、金融機関では国内の支店間や海外拠点を接続した、広域·高速な社内ネットワークの構築が進みました。その結果、常時接続された環境下で大量データの受渡が行いやすくなり、オンライン処理やシステム間連携の利用が進みました。また、バックアップ環境の常時同期が可能になるなど、システムの稼働率(可用性)向上にも寄与しました。IP電話を導入し、コールセンターなど通話サービスを強化した例もあります。インターネットの普及により、メールやWebなどのアプリケーションが普及し、金融機関社内および金融機関と顧客とのコミュニケーションが効率化されました。オンラインバンキングやオンライントレードをはじめとするセルフサービス型のWebサービスが広がったのはこの時期です。利用者はいつでも自ら金融サービスを利用でき、利便性が高まる一方、金融機関ではサービスにかける人手が削減されました。また、リアルタイム株価サービスやシミュレーションをはじめとするさまざまな金融情報がWeb を介して提供され、利用者の金融知識の底上げにもつながりました。

|無線通信の発展に伴う活用の拡大

無線通信の利用も、2000年代以降急速に広がっています。社内LAN向けでは、無線免許が不要であるWi-Fiの標準化が進み、急速に広がりを見せつつあります。一方、WAN向けでは、日本国内では1999年のiモード提供以降、世界的には3G(W-CDMA、CDMA2000)以降、モバイルでもパケット通信による常時接続の活用が急速に拡大しています。さらに近接無線技術であるBluetooth や非接触IC(NEC:Near Field Communication)、衛星からの電波を利用した測位システム(GPS)も利用されています。これらは非接触ICカードなどによる決済サービスや、保有属性や位置情報を利用した認証サービスなどに活用されています。これらの通信技術の発展、通信速度向上、スマートフォンに代表されるモバイル機器の高性能化により、高度なサービスの利用が広がっています。さらに有線·無線を問わず広帯域で高速なデータ通信環境が普及したことで、さまざまな端末から大量のデータを収集できるインフラが整いました。これらの技術を活用し、金融機関ではモバイル端末を利用したサービスが広がっています。場所を問わずオンライン処理が可能であることを活かし、たとえば客先から社内システムにアクセスして情報を閲覧したり契約を締結したりする、あるいはモバイル端末で電子決済を行う、といったことが挙げられます。 顧客サービスの観点では、モバイルバンキング、モバイルトレードなど、いつでも使える金融サービスの提供につながり、利便性が向上しています。今後はIOT(Internet of Things)など点在するセンサーからの情報を常時収集し、それを金融サービスに応用することも想定されます。 顧客の健康情報を常時収集し、状況に沿った保険を提供することがその一例です。なおインターネットの利用拡大とともに、社内システムが公衆回線に接続され、外部からのサイバー攻撃を受けることが頻繁に起こるようになりました。さらにモバイル利用が増加し、どこからでも社内システムにアクセスできるようになったことで、一層攻撃を受けやすくなってきています。攻撃によるシステムの誤作動や障害により自社のビジネスはもちろん、金融システム全体に致命的な影響をもたらす可能性が生じており、金融機関では近年セキュリティ対策を強化しています 。

図解:金融機関の2000年代以降のネットワーク構成

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