fintechを学ぶ上で知っておきたい情報処理と処理端末とは??

fintechを学ぶ上で知っておきたい情報処理と処理端末とは??

今回はfintechを学ぶ上で必ず知っておきたい情報処理手法と端末の変化過程をみなさまにお伝えしていきます。

 

情報処理手法の変化

基幹系、情報系とバッチ処理、オンライン処理

金融システムの特性によるシステム分類

金融システムは、取引処理(トランザクション)の管理に関わる基幹系システム(勘定系システムとも呼ばれます)と、市況や金融商品、顧客に関する情報を提供する情報系システムに大別されます。基幹系システムは金融機関の基幹業務を支える役割を担っており、度障害が発生すると業務に甚大な影響を与えることになるため、システムに対して高い可用性とセキュリティが要求されます。一方、情報系システムは、当初は業務効率化とステークホルダー間におけるコミュニケーション向上を目的に導入が進められてきました。しかしながら、近年においては、会社の経営戦略や営業に伴うマーケティングにも活用されるなど、企業の収益に直結するようになっており、重要度の観点ではもはや基幹系システムと双壁をなしているといえるでしょう。

オンライン処理とバッチ処理

また金融システムを処理方法の観点で見ると、「オンライン処理」と「バッチ処理」に大別できます。

・バッチ処理(Batch Processing)バッチ処理はその名の由来(Batch :群れ)にある通り、データを一括して処理することを意味します。たとえば顧客口座の残高更新や振込·支払について、一定期間内に蓄積された大量の業務データを定期的にシステムに投入·処理する方式です。コンピュータが導入され始めた1950年代、処理プログラムやデータを記載した紙製のパンチカードを取りまとめ、これを処理したことがバッチ処理の原型とされています。さらにコンピュータが依然として高価であったメインフレーム全盛の時代、資源の無駄を極力なくすよう、システム処理の順番をスケジューリングして共有する必要性からバッチ処理が急速に普及しました。バッチ処理のメリットとして、一度、処理を設定すれば、基本的に完了するまで人手がかからず、人的ミスの防止にもつながっています。一方、デメリットとして、システムが大幅に改修されることなく長期間選用される傾向が強く、限られた技術者しかプログラムの全容を把握していないケースが多いために、ブラックボックス化しやすいことが指摘されています。

・オンライン処理(Online Processing)オンライン処理とは、クライアント端末が通信回線を通じてホストコンピュータやサーバーに接続し、データ処理をリアルタイムベースで実行することを表します。オンライン処理に適する業務はATMやクレジットカード決済、オンライン上での株式売買などで、その性質上、処理結果を即時に反映させる必要がある業務内容であることが理解できると思います。オンライン処理のメリットは前述の通り、即時に処理を実行することにあります。またデメリットとしては、バッチ処理と比較して、大量のトランザクション処理には不向きであることが挙げられます。

・センターカット処理(Center Cut)さらに、両方の処理特性を混在させた処理「センターカット処理(オンラインバッチ処理)」もあります。センターカット処理とは、オンライン処理と同様、クライアント端末からホストコンピュータに対して即座に処理要求を行うものの、受け付けた要求はいったん、実行留保します。そしてその間、データを蓄積させることでまとめて処理を実行する方式です。

バッチ処理とオンライン処理の議論

最近ではコンピュータの処理性能が飛躍的に向上する反面、価格は下落していることもあり、以前と比較すればコンピュータの利用効率は問われなくなりました。したがってバッチ処理の重要性は薄れたとする意見も耳にします。しかしながら、IOTとビッグデータ分析の普及に伴い、処理しなければならない情報量が飛躍的に増加していることは事実です。大量のデータを処理する点においては、むしろバッチ処理の重要性は一層増加していると思います。さらにITインフラの観点で考察すれば、金融システムにおいても自社内で運用管理する形態から、外部企業が提供するクラウドサービスへの移行が顕著となっています。従量課金制を敷くクラウドサービスを利用するにあたっては、システム資源を可能な限り有効活用する意識が強まることが想定されることから、ある意味でメインフレームを大々的に活用していた時代に回帰するのではないでしょうか。

 

端末の変化

端末の高度化と集中処理·分散処理

端末とサービスの変化

ハードウェアやソフトウェアの進化は、個人やビジネスのニーズ変化に合わせる形で端末を大きく変貌させました。端末は人を含む現実の世界とコンピュータとをつなぐ窓口であり、その進化は提供サービスに大きなインパクトを与えました。

ダム端末からPC、さらにブラウザへ

1950年代に登場したメインフレームは大量の処理が行える反面、非常に高価であったため、金融機関では文字の表示とキーボード入カのみが行えるダム端末を多数接続して利用する形態が一般的でした。その際、非常に短い時間ごとにメインフレームを利用できる端末を入れ替えるISS(Time Sharing System:時分割処理方式)を利用し、CPUを共有して処理を行っていました。1980年代後半から90年代にかけては、マイクロプロセッサの進化により、PCの普及が進みました。ダム端末とは異なり、PCでは端末利用者ごとのPCのCPU を利用してデータ処理できます。また、画像や動画、音声などを扱うことも可能になりました。処理はサーバーとクライアントに分散し、サーバーは共通処理のみを行う形に進化しました。PCのコモディティ化とともに、個人でもPC所有が増えていきました。集中から分散をたどってきた潮流は1990年代後半よりまた集中へと変化していきます。Webブラウザの表現力や機能の拡充が進み、処理がブラウザ中心となっていったためです。モバイル端末も普及し始め、端末種が多様化したことで、その形態に依存しない処理が必要になってきたこともブラウザ活用が進んだ背景にあります。

モバイル化とコモディティ化

2000年代に入り PCなどの端末の小型化やコモディティ化が進むとともに、コモディティ端末が普及し、これまでとは異なる端末利用が広がりました。たとえば、スマートフォンなどのモバイル端末により、PCと同様の環境がいつでもどこでも利用できるようになりました。さらに、「どこでもコンピュータが存在している」ユビキタスコンピューティング概念の発展形ともいえるIOTが定着しつつあります。IOTでは社会全体に配置されたセンサーなど多様な端末がインターネットにつながり、大量の情報を集約すると同時に処理の指示を受けることができます。このような背景のひとつとして、クラウドコンピューティングの普及があります。PCやモバイル端末の利用者は、クラウド上のデータやサービスが利用できます。スマートフォンのような高性能で安価な情報処理端末による場所を問わない情報の活用や、IOT用端末による自動化など、高度なサービス提供につながっています。その一方で、コモディティ端末では定型作業が非効率になる場合や、利用者にとってわかりにくい場合もあります。その場合、作業に特化した専用端末が有効です。たとえば、ATMなどは専用端末の一例です。専用端末は高価になりがちでしたが、最近ではコモディティ製品の転用拡大や製造技術や手法の進化などにより、比較的小ロット·低価格で入手しやすくなり、利用が広がっています。これらの流れから、「集中」「分散」、「専用」.「コモディティ」、「固定」「モバイル」を柔軟に組み合わせ、ビジネスニーズにより適切な端末を利用しやすくなっているのが最近の傾向です。

 

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