PMの基本を噛み砕いて説明します。PMに興味のある方は是非ご一読ください。

プロジェクトマネジメントとは

「プロジエクトマネジメント」とは、「方法、ツール、手法及びコンピテンシーを、あるプロジェクトに適用すること」(IS021500:2012)です。もう少々かみ砕いて説明すると、独自の目的·目標を期限までに達成させるため「やりくり」する手法です。一般的に「マネジメント」を「管理」と訳してしまうことが多いですが、マネジメントは「管理」よりも幅広い意味を含んでいます。

例えば、独自の目的。目標を期限までに達成させるためにどのような方法を用いるのか、どの技術を使うのか、ツールはどうするのか、体制はどうするのか、必要な能力をどう用いるのか、など幅広いエリアをカバーします。 では、なぜプロジェクトマネジメントを学ぶのでしようか。

プロジェクトの独自の目的や目標は未来に設定されています。その未来の目的や目標に向かって活動する時には常に不確実性が存在します。その不確実性の中で目的や目標の達成確度を高めるために学ぶ必要があります。例えば、プロジェクトの目標を設定する際に、適切な手法や方法を用いなかった場合、実現可能性の低い目標を設定してしまうかもしれません。また適切な計画に関する手法や方法を用いなかった場合、実際に活動した時にまったく計画通りに進まないかもしれません。

適切なプロジェクト実行に関する知識や技術、方法を用いなければ円滑に活動ができずに、最終的に目標達成が困難になるかもしれません。当然「やりくり」が最初から上手な方もいます。しかし、全員が最初から上手とは限りませんしたがって、これらの知識や技術を学べるプロジェクトマネジメントという学問が存在するのです。

プロジェクトマネージャとは

「プロジェクトマネージャ」とは、あらゆるプロジェクトマネジメントの知識や技術、その遂行能力、プロジェクトマネジメント経験や人間性を通じて目的や目標を期日までに達成させ、プロジェクト完了に責任を負う役割です。「プロジェクトマネジメントのプロセス」はどの業種業態でも適用可能です。このプロセスを担うのがプロジェクトマネージャです。

一方で、プロジェクト活動で生み出される「成果物自体を生み出すプロセス」は業種業態により異なります。例えば店舗を作るプロセスと半導体を作るプロセスや作業内容は異なります。この成果物を生み出すプロセスを実行するのはプロジ ェクトチームのメンバーです。

プロジェクトマネージャは成果物を生み出すプロセスが円滑に進み、期日までに成果物が納品できるように、どの業種業態でも適用可能な「プロジェクトマネジメントのプロセス」に沿ってマネジメントすることが求められます。もしも皆さんがプロジエクト成果物を実際に作る作業を行うならば、それはプロジェクトマネージャとプロジェクトチームメンバーを兼務しているものと考えられます。

例えば、あなたがWEB制作のプロジェクトマネージャとして活動していたとしましよう。しかし、あなたはがWEBのデザインの役割も担っている場合、このWEBデザインの作業はプロジェクトチームメンパーとしての役割になります。兼務する場合は、自分の活動のどれがプロジエクトマネージヤとしての役割で、どれがチームメンバーの役割なのかをしっかり意識し活動しプロジェクトマネージャとして活躍する際、その基礎になるのが知識と技術です。

プロジェクトは未来の目的·目標を期限までに達成させるー連の活動であるため、常に不確実性があります。その活動の知識と技術がなければプロジェクト成功の確度は低くなってしまいます。例えば、運転免許をお持ちであれば、運転免許の取得までのプロセスを思い出していただければわかりやすいかもしれません。何の知識も技術もない人がいきなり公道を走ったらリスクがあります。教習所では学科で知識を学び、そして技能で実際に運転し経験を積み重ね、公道でのリスクを軽減させます。プロジェクトマネジメントも基本的な知識を学ぶこと、そして実際にプロジェクトを経験することが重要です。

さらにプロジェクトマネージャの人間性も重要です。いくら知識や技術、経験があっても人間性が適切でなければ、リーダーシツプを発揮しプロジエクトを円滑に進めるのは困難です。プロジエクトは多くの人とともにー致団結して目的,目標の達成を目指します。例えば人間性が適切ではないプロジェクトマネージャにプロジエクトチムメンバーがついてくるでしょうか。この人についていきたい、この人ならプロジェクトを任せられるという知識·技術、経験、人間性がプロジェクトマネージャには求められています。

プロジェクトマネージャとして成長するには知識·技術、経験、人間性の3つの軸を強化し、より大きなプロジェクトにチャレンジしていくことが求められます。単純化すれば納期までに目的や目標を達成させるために要求事項を満たす成果物を納品することです。そのためにプロジェクトの目的·目標設定や計画に尽力しますが、実際にプロジェクトを実行してみると、計画通りにいかないことが多々あります。

また、プロジェクトにはあらゆる制約条件や前提がつきものです。これらの障害に対処し目的や目標を達成するプロジエクト推進力が求められます。この時に重要な思考が「目的や目標にこだわる思考」です。常に目的や目標達成にこだわり「どうやったら目的·目標達成できるか」を考え行動に移していく必要があります。

「プロジェクトはone-time work(1度きりの仕事)に対し、定常·継続業務はroutine work(ルーティンワーク繰り返し·反復の仕事)」と説明されます。プロジェクトマネージャはハンター(狩人)、定常·継続業務を担うラインマネージャはファーマー(農夫·農婦)とたとえられます。ファーマーは毎年適切な活動を通じて定期的に安定した価値を生み出します。しかしハンターは目の前の独自の目標を仕留め価値を生み出します。そのためには、どうやったら仕留められるか、そのために必要な道具は、体制は、仕掛けは、など目標達成に徹底的にこだわり、思考し、行動します。

プロジェクトマネージャは「〜〜という制約があるからできない」という思考ではなく、あらゆる障害にめげず、立ち向かい「どうやったら〜〜という制約の中で目的·目標達成できるか」という目的·目標に徹底的にこだわる思考が求められます。