プロジェクト憲章とは?〜プロジェクト立ち上げの第一歩〜 #1

  • 2020.02.22
  • PM
プロジェクト憲章とは?〜プロジェクト立ち上げの第一歩〜 #1

 

プロジェクト憲章とは、プロジェクトを立ち上げる際に策定される、プロジェクトの目的や条件、内容などを明確に定義した文書のことです。今回と次回の2記事でプロジェクト憲章の最低限記載すべき事項について扱っていきます。文字中心の長い記事となりますがPMに必須な事柄ですので是非ご一読ください。

プロジェクト憲章

プロジェクト憲章で「最低限明確にする内容目標設定プロジェクトが大きく複雑になればなるほど、プロジェクト憲章の内容は細化され、またページ数も多くなっていきます。また企業や組織内のプロジェクトに関するルールや文化によってもプロジェクト憲章の内容の詳細化の度合いやページ数は異なってきます。筆者の経験では、ほんの数十ページのプロジェクト憲章から、リングファイルが何個にもわたるプロジェクト憲章まで扱ってきました。ここではプロジェクト憲章に最低限記載すべき内容をご紹介します。企業や組織によってはプロジェクト憲章のテンプレートが用意されている場合があります。テンプレートがない場合でもワードやエクセルを使いプロジェクト憲章を作っていきましょう。

1.基本情報

プロジェクト名、プロジェクト憲章のバージョン番号、作成者、この文の目的を明記します。プロジェクトでは、プロジェクトが進むにつれ、新たな事象の発生や新たな事実の発見などにより目標や計画を変更せざるを得ない場合があります。プロジェクト憲章も改定される可能性があるためプロジェクト憲章のバージョン番号をしっかりと明記しましょう。なお、プロジェクトでは多くの文書が完備されます。この文書は何の目的の文書なのかを明確にしておきましょう。

2.ビジネスニーズ

プロジェクトを立ち上げる理由となる「市場または組織内で解決が求められる問題や課題の内容」を記載しましょう。

3.プロジェクト概要/目的,目標/主要要求事項

本プロジェクトがどのように既述ビジネスニーズを解決するのか、その解決のための主要な目的や目標は何か、その目的や目標に対しどのような主要な要求事項があるのかを記載しましょう。すでに説明したように、目的と目標は異なります。目的は何なのか、その目的を実現するための具体的な目標とは何なのかを記載することをお勧めします。目的を明示することで、なぜこのプロジェクトをする必要があるのか、なぜこの目標設定なのかがより明確になります。「主要な要求事項は、その目的や目標を達成させるための方法論や時間、資源などの要求されている前提条件などの概要を明示します。

4.ビジネスケース

企業や組織で当プロジェクトに投資をした際、その投資が将来にどうなるのかなどのプロジェクトの適正性や合理性を記載します。プロジェクトの投資対効果(ROI)の情報や、その情報の根拠となる情報や分析結果データなどの情報も必要となります。達できる、開発には○0システムを利用できる、別プロジェクトの成果物を利用できるなど、100%約束できるものではないけれど、プロジェクト成功のために必要で発生確度の高いものを前提条件とします。プロジェクトではあらゆる制約条件があります。お金、人材、情報、時間などを自由に使ってかまわないという夢のような話はありません。当プロジェクトにおける組織内または顧客との制約条件を確認し記載していきましょう。

5.成果物

大プロジェクトにより生み出される成果物は何かを記載します。プロジェクトによっては成果物はひとつではありません。複数の成果物の集合体が目標の場合もあります。記載する成果物の内容は後述するスコープ記述書やWWBS とも関連性があります。

6.成果物の納期

成果物がいつ納品されるのか、その期日を明確にします。成果物が複数ある場合はそれぞれの期日を明確にすることが望ましいです。

7.前提条件

プロジェクトは未来の目的や目標に対する未来へ向けた活動です。未来に向けた活動には常に不確実性があります。未来に対して100%の条件などありません。しかし、その中でもプロジェクトの成功のために発生する確度が高い条件を前提条件とします。例えば原材料を既存サプライヤから納入できる、必要な専門家は組織内で調のための主要な目的や目標は何か、その目的や目標に対しどのような主要な要求事項があるのかを記載しましょう。

8.制約条件

プロジェクトではあらゆる制約条件があります。お金、人材、情報、時間な
どを自由に使ってかまわないという夢のような話はありません。当プロジェク
トにおける組織内または顧客との制約条件を確認し記載していきましょう。

9.主要マイルストーン/スケジュール

成果物の納期や完了日とは別に、主要マイルストーンを設定します。マイルストーンとは作業エ程の重要な節目であり、プロジェクト進捗の目安となるものです。一般的には一連のプロジェクトの活動をフェーズなどに小分けにし(例えば設計フェーズ、構築フェーズ、テストフェーズなど)、そのフェーズの完了日に設定したり、または主要な成果物やその要素となる成果物の完了日などに設定したりします。これら主要マイルストーンでは、そこまでの工程の成果やマイルストーンまでに完了すべきものが要求事項に沿って作り上げられているかを、あらかじめ選任された主要関係者が確認する確認日となります。マイルストーンは別名「クオリティーゲート(Quality Gate)」「フェーズゲート(Phase Gate)」などとも呼ばれ、適切なプロジェクト進行のための「関所」となります。プロジェクト憲章では、これらのマイルストーンに関する「マイルストーン名」「実施予定日」「マイルストーン概要」を記載します。「マイルストーン概要」には、なぜこのマイルストーンが重要なのか、誰が、何を、どうやって確認し、その基準は何か、どのような結果であればマイルストーンをクリアできるのかなどを記載します。

10.人的資源/能力·技術

当プロジェクトを開始、実行、完了するにあたって必要な人材の能力、技術などを記載します。また、それらの人材は内部の人材か外部から調達するのかなどを記載します。「人材の能力、技術が多岐にわたる場合、プロジェクト成功のために、これらの人材の能力、技術の必要度合いや優先順位を記載することもあります。すでに各能力や技術を有した人材の必要数が予測できているのであれば人数などを記載します。

プロジェクト憲章の概要は掴めてきたでしょうか。ここで区切り、次回の後半の記事に続きます。後半の記事も是非ご一読ください。https://financewalker.jp/?p=1891

 

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