アクティビティを見積もる

スケジュールを策定しよう

WBSでは、目標達成のためにどのような成果物、要素成果物(ワークパッケージ)、活動(アクティビティ)が必要かを具体的に導いていきました。つまり「何をすべきか」を明確にしたわけです。次に、この「何をすべきか」に「時間」という要素を加えていきます。

つまり「いつすべきか」を明確にするのです。これがスケジュールの策定です。フケジュールの策定の最終アウトプットとしては「ガントチャート」などがリます。話を単純化させると「ガントチャート」とは工程表です。

皆さんもお仕事やプライベートで工程表を一度は見たことがあると思います。「何をやるか」のアクティビティ内容が書かれていて、それぞれの内容の開始日·終了日の記載があり、その開始日と終了日の期間を帯状のグラフで可視化させたものが工程表です。

プロジェクト現場では、WBSを作らず、いきなりガントチャートを作りはじめることがありますが、最低限WBS を作ってからガントチャートを作成しましょう。なぜなら、WBSを作成しなければ、成果物、要素成果物(ワークパッケージ)、活動内容(アクティビティ)の抜け漏れが発生してしまう可能性が高まるためです。

WBS は「何をすベきか」を明確にするための技術、ガントチャートはそれを「いつすべきか」を明確にするための技術としっかりと区別して計画しましよう。

ガントチャートとWBSのつながりとは?

ガントチャートと WBSにはつながりがあります。このつながりをわかりやすく単純化してお伝えします。皆さんが作られたWBSを左に90度傾けてみてください。

WBSの一番下の階層(レベル4)は何だったでしょうか? そうです、活動(アクティビティ)でしたよね。WBSを左に90度傾けるとWBSの最下部にあったアクティビティが右側に来ます。

ガントチャートの一番左側には通常アクティビティリストがあります。単純化させると、WBS の最下部のアクティビティ内容は、ガントチャートのアクティビティ内容と「イコール」になります。この点がガントチャートとWBSのつながりになります。しかし、スケジュール策定では、単純にWBSのアクティビティをガントチャートのアクティビティリストに何も考えずに配置すればよいというものではありません。

ガントチャートにアクティビティを配置する前にやるべきことがあります。次の項目から詳しく見ていきましょう。

アクティビティの順序付けとは?

WBSで成果物、要素成果物(ワークパッケージ)、活動(アクティビテ、を導き出したわけですが、これらをどの順序で対応するのかを決めていくがあります。

例えば、先ほどの例にあった「新店舗開店プロジェクト」があったとします、成果物の一部として、「10000店舗」「20000商品」「30000 スタッフ」「40000。ニュアル」などがあったとします。

これらの成果物である「店舗」「商品」「スタッフ」「マニュアル」などは「かが終わらないと次ができない関係性」にあるのか、「同時並行でできる関開性」なのか、その順序を考えます。例えば「スタッフ」と「マニュアル」は同時並行でやろうと考えるか、「マーュアル」ができないと、そのマニュアルを対応できる適切な「スタッフ」の用が実現しないと考えるか、です。

さらに、成果物の要素成果物(ワークパッケージ)においても、同様に噂付けをします。「30000スタッフ」の要素成果物として「30100採用媒体契数書」、「30200採用面接会場申込完了書」……があったとして、「採用媒体契約書」という要素成果物と「採用面接会場申込完了書」、という要素成果物を同時並行で生み出すのか、「採用媒体契約書」が確実に納品されてから「採用面接会場申込完了書」を生み出すのか、その順序を考えます。

活動(アクティビティ)においても同様です。「30200採用面接会場申込完了書」の活動として「30201会場候補をWEBで探す」「30202決裁承認を受ける」「30203申込」………があったとして、どの順序でそのアクティビティをこなすのか、それらは同時並行でできるものなのか、もしくは何かが終わらないとできないものなのかを検討して、アクティビティ順序付けを行っていきます。

 

アクティビティの順序付けをやってみよう

WBSの作り方でも説明したように、アクティビティの順序付けでもWを作成した時の専門家や有識者とともに、プロジェクトマネージャがファシリテーションしながら進めていきましょう。

プロジェクトが大きくなり複雑化するにつれて、自分の専門分野以外の「成果物自体を生み出すプロセス」が増えてきます。引き続きファシリテーションを通じて、専門家や有識者の視点からアクティビティの順序を聞き出していきましょう。

アクティビティの順序付けをする一番単純な手法をお伝えします。WBS で使用した成果物、要素成果物(ワークパッケージ)、活動(アクティビティ)の付策を使います。専門家や有識者と議論しながら、図のような関連性を明確にしたダイアグラムにします。同時並行でできるものは「並列」にし、何かが終わらないと次ができないものは「直列」に配置し、その順序や関連性を明確にしていきます。

アクティビティの順序設定を付策で行ったら、そのダイアグラム(図形、図式、図解)を文書化しておきましょう。作成したWBSをもとに、アクティビティの順序付けを実践してみましょう。

まずは成果物を図のようなダイアグラムで順序設定してみましょう。次に、それぞれの成果物の要素成果物(ワークパッケージ)をダイアグラムで順序設定してみましょう。最後に、それぞれの要素成果物の活動(アクティビティ)を順序設定してみましょう。

アクティビティの順序付けでの注意点

アクティビティの順序付けをすると、WBS作成時に成果物や要素成果物、活動(アクティビティ)のナンバリングがプロジェクトの進行順になっていないことが多々あります。

例えば、極端な例としてA→B→C→Dというアクティビティ順序で、ナンバリングがA(10104)→B(10102)→C(10101)→D(10103)となってしまう場合があります。

この場合はこの段階でA(10101)→B(10102) →C(10103) →D(10104)とナンバリングを整理しましょう。この整理が後のガントチャート作成時に役に立ちます。

ナンバリングを整理したらWBSやWBS辞書のナンバリングも修正しましょう。また、アクティビティの順序付けをすると、成果物、要素成果物(ワークバッケージ)、活動(アクティビティ)の区分けを変更したくなる場合があります。

例えば、AとBの2つのワークパッケージで区分けしていたが、ひとつのワークパッケージにまとめたほうがよい、成果物Aの配下にZというワークパッケージがあったが成果物Bの配下にZを入れたほうがよい、など成果物、要素成果物(ワークパッケージ)、活動(アクティビティ)の組み換えをしたほうが今後管理しやすいと感じる場合があります。

こういった場合は一旦WBSに戻り、専門家、有識者と議論しながら、成果物、要素成果物、活動の整理をしましょう。同時にナンバリングなども整理しましょう。

アクティビティ期間の見積もりをしよう

アクティビティの順序付けができたら、いよいよ「時間」の要素を組み込でいきます。まずは、それぞれの活動(アクティビティ)にどれだけの期間かかるかを専門家や有識者とディスカッションしながら導いていきましょう。

これを「アクティビティ期間の見積もり」といいます。一番単純な手法としては、専門家や有識者とディスカッションをしながら、アクティビティの順序付けで利用した付策に、それぞれの必要期間を書き込んでいきましょう。

直列するアクティビティの期間の合計で最も長い期間を要する経路が上位の要素成果物(ワークパッケージ)の必要期間となります。さらに直列するワークパッケージの期間の合計で最も長い期間を要する経路が上位の成果物の必要期間となり、直列する成果物の期間の合計で最も長い期間を要する経路がプロジェクトの必要期間となります。このように、アクティビティ期間を明確にしていくことで、最終的にプロジェクトの期間が明確になっていきます。

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