はじめに

文系の皆さんがAI人材になるためのノウハウを投稿していきます。AIの技術が発展するにつれわたしたちの職業も失われていく中で,どうすればいいのかを考えていきましょう。

前回は文系AI人材が必要になることを解説しました。本記事では,実際の仕事内容について#3と#4で解説していきます。

「文系AI人材」の仕事内容とは?

文系AI人材の仕事は、理系AI人材がやらない「すべての事」

AIは作れなくても使えればいいし、Alをうまく使う人がビジネスを動かす、という話をしてきました。これまで世の中では理系人材が活躍しやすい 「AIを作る仕事」にばかり焦点が当たってきましたが、実務現場でのAI導入数が増えれば増えるほど、今後は「AIを作る仕事」以外の仕事が多く発生していきます。こうした仕事は文系が得意とする領域となり、
「文系AI人材」の仕事が大量に発生していくことになります。

では、「文系AI人材」の仕事内容とはとういったものなのでしょう?

データサイエンティストやAIエンジニア、いわゆる「理系AI人材」は、主に「Alを作る仕事」を担ってきました。また、AIを作った後に、現場で動かすための「本番稼働AIシステムの構築」や現場でAIを使い続けてもらうための「Alシステムの運用管理」も「理系AI人材」の大事な役割になります。

これらの仕事以外で「理系AI人材」がやらない「AI活用に必要なすべての仕事」を「文系AI人材」が行なうことになります。ITサービスにおける、理系職であるITエンジニアと、それ以外のITサービスを支える文系職の役割を想像してもらうとわかりやすいかもしれません。

文系AI人材の具体的な仕事内容

文系AI人材の具体的な仕事内容の例を見ていきましょう。世の中へのAIの漫透が広がれば広がるほど、文系AI人材の仕事内容は、複雑化し範囲も拡大していくことが考えられますが、現段階での主な仕事内容について紹介しておくことにします。

「理系AI人材」の主な仕事は

  1. AIを作る仕事
  2. 本番稼働AIシステムの構築
  3. AIシステム運用管理

になります。この3つ以外の、AI活用に必要な仕事を「文系AI人材」が担うことになります。

  1. AI企画
  2. AIを作るプロジェクトマネジメント
  3. GUIのAI構築環境で作る
  4. 構築済みAIサービスの選定
  5. AIの現場導入
  6. AIの利用・管理
  7. AI方針・投資判断

それでは、文系AI人材の仕事内容を1つずつ見ていきましょう。

AI企画

「AI企画」は、ビジネスの中でどのAIを選ぶのか、AIをどのように活用するかなどを考える仕事です。後ほどくわしく説明をしますが「WHO:誰のためのAI?」「WHY:なぜAIが必要?」「WHICH:どのタイプのAI?」「WHAT:どんなAI?」「HOW:どう分業する?」「WHEN:いつまでにどう用意する?」といったAI企画の5W1Hを練る仕事です。

AIを作ることを目的にせず、ビジネス課題を解決するために、あるいは、顧客の不便を解消するために、AIのプランを詳細化し、計画の解像度を上げていきます。

「自らAIを作るのか?」「どの環境で作るのか?」「もしくは構築済みAIサービスを使うのか?」についても、この「AI企画」(具体的には「WHEN:いつまでに用意する?」)で決定します。その方針によって、「AIを作る(AI構築)プロマネ」「GUIのAI構築環境で作る」「構築済みAIサービス選定」のいずれかの仕事を行なうことになります。

Alを作るプロジェクトマネジメント

「Alを作るプロジェクトマネジメント」は、AIプロジェクトのマネジメント全般の仕事です。もし「構築済みAIサービス」でニーズが満たせない場合は、AIを作ることになります。「スクラッチ」もしくは「コードベースのAI構築環境」でAIを作る場合は、理系AI人材であるデータサイエンティストやAIエンジニアを社内もしくは外部からアサインし、それらのメンバーの進行管理や品質管理、また予算管理などを行なうプロジェクトマネジメントの役割が必要となります。

次回は「文系AI人材」が担う具体的な仕事内容の続きを書いていきますので是非ご一読ください。