【完全保存版】新規ビジネスに必須の事業企画書作成手法 決定版

【完全保存版】新規ビジネスに必須の事業企画書作成手法 決定版

<はじめに>リサーチの次は企画を作ろう

前回の完全保存版シリーズでは新規事業開発における市場リサーチ手法をご紹介しましたが、調査の次はいよいよ「企画」です。調査、定義によって収集した情報を基に企画書を作成して、意思決定権者に提案をします。

企画書の目的はあくまで「意思決定権者の合意を獲得し、然るべき予算や体制を確保して、より合理的に新規事業を開始できるようにする」ことです。

今回は事業企画書の作り方について解説します。

事業企画書の構成要素とは

事業企画書は「Why=なぜこの事業が必要なのか?」「What=どんな事業なのか?How=どうやって実現するのか?」の3つの観点で構成します。

まずWhyは背景や参入の意義を、次にWhatとして事業の概要やビジネスモデル、収益の見込みを表します。最後に、Howとして進め方をまとめます。

なぜこの事業が必要なのか

この3つのうち忘れられがちのは、Whyです。「なぜこをすべきなのか」という根拠が乏しかったり、根拠らしいデータを並べていても、事業の必然性や存在理由をしっかり明記しないと思いつきの企画に思われてしまいます。

またWhyにも4つのWhyがあります。それは「Why now(なぜ、今なのか)」「Why me(なぜ、自社なのか)」「Why this(なぜ、この事業なのか)」「Why here(なぜ、この市場なのか)」です。

まず「市場分析」では市場と顧客について、規模や構成、変化が分かるような情報を提示します。次の「競合分析」では、どのような点で競合に差別化できているかを表現するとよいでしょう。競合と自社の違いを明確に把握することで、ポジショニングが明確になってきます。

市場分析:市場規模の推移や顧客の全体像を示す

競合分析:競合と自社の違いを表現する

どのような事業を行うのか

Whatでは、どのような事業なのかを示します。事業のコンセプトやビジネスモデルを魅力的に見せる工夫が必要です。さらに収益性も事業の魅力のひとつとして表現を考えます。

事業の概要を具体的に示す上ではまず、全体像を示すために、事業コンセプトを端的に表現します。事業のサービスや商品がどんな要素で成り立っているのかを整理し、要素同士の関係性が分かるように表現するとよいでしょう。コンセプトは、インパクトとオリジナリティ(独自性)を意識してください。

次に、ビジネスモデルとして事業に関わるプレーヤー(登場人物)とモノの流れ(=物流)とお金の流れ(=商流)を図示します。プレーヤーは自社や供給者、流通チャネル、顧客、パートナーなどです。そのプレーヤー間で、商品やサービス、お金がどのようにやりとりされるのかを示します。

最後の収支シミュレーションや、どれくらいの投資が必要で、いつ頃回収の見込みがあるのか、また利益はどれくらいあるのかをグラフや表で表現します。

損益分岐点や收支の表はたくさんのバリュエーションがあるようなものではないので、基本的なものを理解した上で、事業に合わせてカスタマイズして作れるようになるとよいでしょう。

事業概要:ビジネスモデル(プレイヤーとモノの流れ、カネの流れ)と事業コンセプトを示す

収支計算:事業計画で新規事業の成長性を示す。また収支シミュレーションで損益分岐点を明示する

どのように事業を推し進めるか

Howでは、「どうやって実現するのか?」という進め方を示します。この進め方の確からしさが企画を通す上では必須です。しっかりと練られたプランであることをアピールします。

事業企画書の最後のHowでは、どのように事業を成功させるのかという戦略、事業をどのように発展させていくのかという展開計画、体制、スケジュールなど進め方を示します。

この戦略や進め方が具体的であるほど、実現可能性が高いという印象を与えることができます。まず、戦略は複数の選択肢を考えた上で、どれを選ぶのか評価します。市場や競合の動き、自社でできることなどの組み合わせから複数のオプションを考えます。その際、少し極端なオプションを加えておくと検討の幅が担保され、最終的に選ぶ案の妥当性を示すことができます。6Cに加え、既存事業との親和性やリスクなどを評価軸に加えて評価します。

次に展開計画で事業の発展や成長を見せます。どうスタートさせて、最終的にどれくらいのサービスレベルや市場展開を目指すのかを、できれば時間軸も入れて示しましょう。

最後の進め方は、「誰が」「いつ」「何をするのか」を示す、体制図やスケジュールです。体制図は、どれくらいの人員を投下するのかが分かる程度まで、役割や人数を記載します。スケジュールは「ガントチャート」が全体の規模感と個々のタスクの期間を視覚的に表現できます。詳細に決められないという場合でもスケジュール案として見せることで、しっかりと考えられた実現性の高い企画であることや緊迫感が伝わり、「早く決めなくては」という思いにつながります。

戦略オプション評価:戦略を評価する項目を決めて、「評価表」で取るべき戦略を評価する

体制図:事業を実行する組織、体制、責任分担を「構造」の図で表現する

スケジュール/展開計画:矢印などで時間とタスクの期間を視覚的に表現する

いかがでしたでしょうか。今回は企業がより高い確度で新規事業をスタートし、事業開発を成功させるためのフォーマットをご紹介しました。

いざという時のために、あらかじめ雛形を作成しておくのも有効となるでしょう。

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